以前の記事で、交通機関の乗車方法として、QRコードの切符やクレカでタッチ乗車が増えていることをご紹介しました。
⇒ 交通系ICカードはもう古い?なぜ今、QRコードの切符やクレカで乗車が増えてるの?
磁気の切符に代わってQRコードの切符が増えつつある中、「QRコードの切符がホントに安全?」と心配に思ってる方、実は多いと思います。
QRコードは画像なので、カメラで撮影したり、コピーを取ったりすれば簡単に複製可能です。
多くの人がカメラ付きのスマートフォンを持ち歩く時代。カメラで撮るだけで複製できてしまうQRコードが、本当に安全かどうか不安ですよね。
前回の記事では、「QRコードの切符が安全」な理由として、
「システム上で”一度使用されたQRコードは使えなくなる”ように設定出来るので、悪用されるリスクは格段に減ります。」と紹介しました。
これが一番の理由です。
ですが、安全に利用できる理由はこれだけではありません。
繰り返しにはなりますが、これが最も基本的で大切な仕組み。
QRコードが改札で使用されると、サーバ側でリアルタイムに検知され、同じQRコードを2回目以降に使用しようとすると即座に無効化されます。
QRコード切符は、購入者のアカウント(メールアドレス等)や端末ID、アプリのログイン状態などと紐付けられています。そのため、別の端末(スマートフォン)で使用しようとすると認証エラーになり、使用できません。
「ワンタイムQRコード」とも呼ばれ、QRコードは表示のたびに更新され、一定時間ごとに新しいQRコードが生成されます。
つまり、スクリーンショットで保存しても、そのQRコードはすぐに無効になります。
また他にも、スクリーンショットされたこと自体を検出し、そのQRコードを無効にするという仕組みもあります。
再度利用可能にするには、アプリ上で改めてQRコードを表示する必要があり、その際には新たにQRコードが生成されるため、古いQRコードは使えません。
※主な理由②、③については、全てのQRコード切符が実装されているかは不明ですが、大半の事業者で採用されています。
紙にコピーしたり、スマホの画面に表示して複数人で1つのQRコードを使用する。。。
これは、【主な理由①】の「一度使用したQRコードは使用不可になる」仕組みより、不可能です。
【主な理由②】の「購入者のアカウントと端末の紐付け」の仕組みより、アプリで購入した切符は、アプリ上での操作が必要です。つまり、QRコードの複製(コピーや写真)だけでは、払い戻しの手続きは不可能です。
また、窓口や券売機で購入した場合も、磁気の切符の写真では払戻しが出来ないのと同様に、QRコード切符の複製では当然、払戻しは不可能です。
【主な理由③】の「毎回QRコードが更新される」仕組みが実装されていない場合や、スマホの画面を第三者に撮影されてしまった場合など、非常にまれではありますが、先に誰かに使われてしまう可能性はゼロではありません。
でも、もし不正利用で先に乗車(改札通過)されてしまっても、アプリで正しく購入した切符の画面(スクリーンショットではなくアプリ上での表示)を駅員さんに提示すれば対応してもらえます。
紙の切符であれば、実際に購入した切符を提示することで、正規の購入者であることがわかるのと同じです。
具体的なケースを想定してみても、QRコードの切符は安全性が高いことがわかります。
特に「一度使用したQRコードは使用できなくなる」という仕組みがあるだけで、想定される多くの不正利用は未然に防ぐことが可能です。
QRコードの切符にも、しっかりセキュリティの仕組みが備わっています。
皆様、安心してQRコードの切符を利用してくださいね!