『RFIDって、スマホがあれば使えるの?その③』で、スマホがRFIDリーダとして使うのに適した現場の条件をご紹介しました。
その条件の一部をピックアップすると、
これらより「スマホ+RFIDタグ」組合せは屋外使用にはとても有効といえます。
そこで今回は、「スマホ+RFIDタグ」を屋外で使用する場合の便利な活用アイデアをご紹介します!
山小屋・休憩所、山道など各所にRFIDタグを設置。(屋外でも屋内でもOK)
利用者はスマホでRFIDタグを読み取り、
①タグから位置情報等を取得し、
②利用者情報を加えて、サーバに送信。
サーバには「Aさんが何時何分に何処いた」という詳細情報=足跡が残ります。
これを登山中に各所で行うことで、
万が一、Aさんが遭難してしまった場合でも、
最後にアクセスのあった場所、送信時間のデータから、Aさんの移動範囲を推測することが可能です。
この足跡は、何かのトラブルでスマホが使えない状況になった場合でも、
足跡履歴データから位置を推測し捜索の手がかりにすることができます。
登山では、地図や自身の現在地の取得に「GPS等」が広く利用されています。
以前はGPSの専用機が多く使用されていましたが、最近はスマホやスマートウォッチで「GPS」アプリを使用することも増えています。
これらはとても便利なシステムで、今後もどんどん普及していくと思いますが、欠点としては「スマホ自体が使えなくなれば何の意味もなさなくなる」という点です。(これは、スマホに限らずどんなハード(機器)でも同じこと… ^^;)
それに対し、RFIDタグを使ったシステムでは、データをサーバに残すことが目的なので、万が一スマホが壊れてもサーバに情報が残ります。
GPSに加えRFIDを活用することで、GPSの欠点を補うという点でメリットがあるといえるでしょう。
それともう一つ、GPSに加えRFIDタグの併用のメリットは、
RFIDタグの位置情報は、高精度な位置情報であるということ。
GPSは衛星からの通信で位置を取得しますが、数メートル~数十メートルの誤差※が生じます。
(※使用環境によって変わります)
RFIDは、今その地点の位置情報をタグに予め記録しておくため、今いるその場所の位置情報をピンポイントで取得することが可能です。
GPSとRFID。この2つを併用すれば、山での遭難リスクの対策としてかなり有用になりそうですね。